すぐ好きな本の話をするオタク
肉食動物はあまりに趣味に走っていたので誰も読んでくれないんじゃないかと思っていたらけっこうブクマ頂いたり本を買っていただいたりしていて嬉しいです。（ちょっとこわいです）
ディストピアSFBLを描いたので次はメタフィクションBLかな！（うそです）
私の大好きなSF小説家、スタニスワフ・レムの作品に『完全な真空』というメタフィクション本があるのですが、これは実在しない本に対する書評集で、この本の中で批評されている数々の作品も作者もなにひとつ実在しません。
ですが1話目が『完全な真空／スタニスワフ・レム』の書評で、要するにこの本そのものへの自己言及的な評論から始まってそのあとに続く書評は全部架空という形になっています。どこまでがフィクションなのかわからなくなる。
ちなみに“完全な”真空って理論上しか存在しないそうです。このタイトルのつけ方もかっこいいですよね。レムには架空の書物を集めたメタフィクション作品がもうひとつあって、そちらは『虚数』というタイトルなんですがこれもかっこいいな。
あと清水義範の『ブガロンチョのルノワール風マルケロ酒煮』も面白かったです。登場する食材がひとつもこの世に存在しない料理本。
また好きな本の話になってしまった……自分の作品より他人の作品について話す方が楽しいんですよね……
